受胎告知
グレコの代表作「受胎告知」は、大天使ガブリエルが聖母マリアにイエス誕生を告げる聖書の場面を描いた作品です。人物の体は縦に引き延ばされ、強烈な青や赤の色彩が画面を支配し、神秘的な雰囲気を漂わせています。マリアを包み込む光や天から舞い降りる聖霊の象徴である鳩が印象的で、写実を超えて「神秘体験」を表現したグレコらしい一枚です。
聖母被昇天
グレコの「聖母被昇天」は、聖母マリアが天に迎え入れられる場面を描いた大作です。人物像は細長く引き延ばされ、上昇する動きが強調されているのが特徴です。鮮やかな赤や青の衣装、そして光に包まれるマリアの姿は神秘的で、下方に集う使徒たちとの対比が劇的な効果を生んでいます。写実を超え、霊的な高揚感を表現したグレコらしい宗教画の傑作です。
悔悛するマグダラのマリア
グレコの「悔悛するマグダラのマリア」は、罪を悔い祈りに没頭するマリアを描いた作品です。細長い体躯や憂いを帯びた表情、強烈な光と影のコントラストが印象的で、彼女の内面的な苦悩と信仰心を強く表現しています。暗い背景と対比するように、光に包まれたマリアの姿は神秘的で、霊的な救済を象徴するグレコらしい一枚です。
盲人を癒すキリスト
グレコの「盲人を癒すキリスト」は、新約聖書に登場する奇跡の場面を描いた作品です。キリストが盲人に触れ、癒しを与える瞬間を中心に据え、周囲には驚きと感動を表す人々が描かれています。人物の体は細長く、誇張された表情や動きが強調され、ドラマティックな緊張感に満ちています。鮮烈な色彩と光の効果によって、奇跡の神秘性を視覚的に体感できる、グレコらしい宗教画の代表例です。
